移住支援金とは?いくらもらえるか仕組みを解説

移住支援金とは?いくらもらえるか仕組みを解説

「移住支援金で最大100万円もらえる」という情報を見かけて、実際にどんな制度なのか気になっている方へ。移住支援金は、東京圏に住んでいた人が地方へ移住して働く(または起業する)際に、都道府県・市区町村から支給される国の制度です。ただし「いくらもらえるか」「誰が対象か」は自治体ごとに細かい違いがあり、二次情報のまとめサイトでは金額が不正確なことも少なくありません。この記事では、内閣府・国税庁が公表している一次情報にもとづき、制度の全体像・標準的な支給額・対象要件・申請の流れ・税金の扱いまでを整理します。

目次

移住支援金とは(国の制度としての位置づけ)

移住支援金は、内閣府が推進する「地方創生移住支援事業」にもとづく制度です。内閣府公式サイトの説明によると、「東京23区に在住または通勤する方が、東京圏外へ移住し、起業や就業等を行う方に、都道府県・市町村が共同で交付金を支給する事業」とされています(内閣府「移住支援金」、2026-09-12確認)。

ポイントは、国が全国一律の金額で直接支給するのではなく、実施主体はあくまで都道府県・市区町村という点です。国は制度の枠組みと標準額の目安を示し、実際の支給額・追加要件・受付期間などは自治体ごとに要綱で個別に定めています。そのため「移住支援金は全国どこでも同じ金額」という理解は誤りで、自治体によって金額が大きく異なったり、そもそも制度自体を実施していない自治体もあります。当サイトのdata/municipalities.csv(内閣府PDF「実施都道府県・連携市町村一覧」を集計)では、全国1,741市区町村のうち1,304自治体が移住支援金の対象になっています(2026-09-10確認)が、対象自治体であっても金額・要件は個別に確認が必要です。

移住支援金はいくらもらえる?(標準額と自治体ごとの違い)

内閣府公式サイトが示す標準的な支給額は次のとおりです(2026-09-12確認)。

  • 世帯での移住:100万円以内(18歳未満の同伴者がいる場合、1人につき最大100万円加算)
  • 単身での移住:60万円以内(都道府県が設定)

この「単身60万円・世帯100万円+子1人あたり最大100万円加算」という組み合わせが全国的な標準額として広く使われていますが、これはあくまで上限の目安であり、実際の金額は自治体が個別に設定します。当サイトで一次情報を確認した自治体だけでも、次のように差があります。

  • 北海道標津町:単身60万円・世帯100万円+18歳未満1人最大100万円加算(標準額どおり)
  • 北海道札幌市:単身30万円・世帯60万円+子1人10万円加算(標準額より低い独自設定)
  • 宮崎県都城市:基礎給付に中山間地域加算等を加え、満額最大500万円(標準額より手厚い独自加算あり)

「◯◯市の移住支援金は最大◯◯万円」という情報は、標準額をそのまま当てはめただけの不正確な二次情報であることも多いため、実際に申請を検討する場合は、必ず移住先の自治体公式サイトまたは窓口で最新の金額を確認してください。

移住支援金の対象になる人の主な要件

内閣府公式サイトによると、移住支援金の対象者は次の3つの要件をすべて満たす必要があります(2026-09-12確認)。

  1. 移住元の要件:移住の直前10年間で通算5年以上、東京23区に在住していた、または東京圏(条件不利地域を除く)に住みながら東京23区へ通勤していたこと。直近1年以上は継続してこの状態にあることが必要です。
  2. 移住先の要件:東京圏外の道府県、または東京圏内の条件不利地域への移住であること。転入後1年以内に申請し、申請後5年以上継続して移住先市町村に居住する意思があることが求められます。
  3. 就業等の要件:移住支援金の対象求人サイトに掲載された地域中小企業等への就業、テレワークの継続、起業支援金の受給、または移住先市町村が独自に定める要件のいずれかに該当すること。

3つの要件をすべて満たす必要があるため、「東京から地方へ引っ越しただけ」では対象にならない点に注意が必要です。特に3つ目の就業等の要件は自治体ごとに運用が異なり、対象となる求人サイトの範囲やテレワークの条件(勤務先の所在地・継続期間など)が自治体によって細かく違うため、この部分は移住先の自治体公式サイトでの確認が欠かせません。

申請の一般的な流れ

内閣府「いいかも地方暮らし」の解説ページによると、移住支援金の申請は大まかに次の流れで進みます(2026-09-12確認)。

  1. 移住元の要件(東京23区在住・通勤歴など)を満たしているか確認する
  2. 東京圏外(または条件不利地域)へ実際に移住し、就業・起業等を行う
  3. 移住して就業等をしたのち、移住先の市区町村へ申請する
  4. 審査を経て、移住先の市区町村から支給される

申請のタイミングは「移住してから」である点が特徴で、移住前に支給されるわけではありません。また、申請には転入後1年以内という期限があるため、移住が決まった段階で早めに移住先自治体の窓口へ相談しておくと安心です。必要書類(住民票の異動履歴が分かる書類、就業を証明する書類など)は自治体ごとに指定が異なるため、詳細は各自治体の募集要項で確認してください。

移住支援金は課税される?

移住支援金の税務上の扱いについて、国税庁は「地方公共団体の地方創生起業支援事業及び地方創生移住支援事業に基づき支給される各支援金の課税関係について」という文書で見解を示しています(2026-09-12確認)。

それによると、移住支援金は「営利を目的とする継続的行為から生じたものではなく、労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質も認められないとともに、一時に支給されるものであるから、一時所得に該当する」とされています。つまり、移住支援金は一時所得として扱われ、他の一時所得(生命保険の満期金など)と合算したうえで、特別控除額(50万円)を差し引いた金額の2分の1が課税対象になります。金額や他の所得状況によっては確定申告が必要になる場合があるため、実際の税務上の取り扱いについては税務署や税理士に確認することをおすすめします。

なお、これとは別に自治体が独自に設けている起業支援金・住宅取得補助金などは、移住支援金とは異なる課税区分(事業所得等)になる場合があります。制度ごとに扱いが異なる点にも注意してください。

移住支援金を検討する際の注意点

  • 返還が必要になるケースがある:移住支援金は「申請後5年以上、継続して移住先市町村に居住する意思があること」が要件になっています。5年未満で転出した場合に返還が必要かどうか、具体的な条件は内閣府のページには明記されておらず、自治体ごとの要綱で個別に定められています。転出の可能性がある場合は、事前に自治体窓口で確認しておきましょう。
  • 金額は年度・自治体ごとに見直される:本記事で紹介した標準額や自治体の事例は確認時点のものです。年度が変わると要綱ごと改定されることがあるため、申請を検討する年度の最新情報を必ず確認してください。
  • 対象自治体でも制度が終了・休止している場合がある:予算の上限に達した、あるいは年度の受付が終了しているといった理由で、対象自治体であっても申請を受け付けていない時期があります。

自治体別の移住支援金の実例

当サイトでは、一次情報で金額・要件を確認できた自治体から順に、個別の移住支援金情報をまとめています。2026年9月時点で掲載しているのは次の21自治体・地域です。

上記以外の自治体についても、対象かどうかは内閣府「実施都道府県・連携市町村一覧」で確認できますが、具体的な金額・要件は当サイトで未確認のものも多いため、掲載のない自治体への移住を検討する場合は、その自治体の公式サイトを直接確認してください。

あわせて確認したい制度

移住支援金と合わせて検討されることが多いのが、空き家に関する制度です。

よくある質問

Q. 移住支援金は誰でももらえますか?

A. いいえ。移住元(東京23区在住・通勤歴)・移住先(転入後の居住意思等)・就業等の3つの要件をすべて満たす必要があります。単に地方へ引っ越しただけでは対象になりません。

Q. 移住支援金の金額は全国一律ですか?

A. いいえ。国が示す標準額(単身60万円・世帯100万円+子加算)を目安に、実際の金額・追加要件は都道府県・市区町村が個別に設定しています。同じ標準額を採用する自治体もあれば、独自に増額・減額している自治体もあります。

Q. 移住支援金をもらうと確定申告が必要になりますか?

A. 移住支援金は一時所得に該当します。他の一時所得と合算し、特別控除額(50万円)を差し引いた金額の2分の1が課税対象になるため、金額や他の所得状況によっては確定申告が必要になる場合があります。詳細は税務署・税理士に確認してください。

まとめ

移住支援金は、東京圏から地方への移住・就業を後押しする国の制度で、標準額は単身60万円・世帯100万円(子1人あたり最大100万円加算)です。ただし実施主体は都道府県・市区町村であり、実際の金額・対象要件・受付期間は自治体ごとに異なります。申請は移住・就業後に行う必要があり、税務上は一時所得として扱われる点にも注意してください。具体的な自治体の金額を知りたい場合は、上記の個別記事または移住先自治体の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

参考情報

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