鹿児島県の空き家0円物件(無料)の探し方と注意点

鹿児島県の空き家0円物件(無料)の探し方と注意点

「鹿児島 市 空き家 無料」という検索は、キーワードツールで調べると月に480件ほどあります。鹿児島県では、0円物件サイトにこれまで22件の掲載がありました。鹿児島市の物件はそのうち2件なので、この記事では県内全体の物件を扱います。半数は家付きの物件で、枕崎市や垂水市、鹿屋市など、県内の14市町に散らばっています。ただし、トイレが汲み取り式の家や建物が登記されていない家、山林や原野の土地も含まれていました。この記事では、0円物件サイトに鹿児島県で掲載された22件を、1件ずつ詳細ページと説明文まで確認して集計しました。その結果をもとに、鹿児島県で0円や低価格の空き家を探す方法と、譲り受ける前に確かめたい点をまとめます。

目次

鹿児島県の0円物件の実例(22件)

0円の空き家・土地の掲載に特化した「みんなの0円物件」を2026年10月2日に確認したところ、鹿児島県でこれまでの掲載は22件でした。状態の内訳は次のとおりです。

状態件数
成約済み15件
募集中4件
取引中止2件
受付停止1件

成約した15件の、掲載から成約までの日数の中央値は123日です。30日以内に成約したのは2件で、2年以上かかった物件もありました。2026年に入ってからの掲載は7件で、すでにこれまでで最も多い年になっています。

掲載のある市町は14で、多いのは垂水市と枕崎市(各3件)です。県の区分で大隅地域にあたる垂水市・鹿屋市・大崎町・肝付町・南大隅町の5市町をあわせると、22件のうち9件になります。奄美群島の喜界島の物件も1件ありました。

半数は家付き、古い家が中心

各物件の詳細ページと説明文で確かめると、22件のうち11件は家などの建物が付いた物件でした。状態は成約済み7件、募集中3件、取引中止1件です。成約した7件の、成約までの日数の中央値は67日で、南さつま市の農家づくりの一軒家は18日で成約しています。

築年が書かれた6件は、1924年から1979年に建てられたもので、すべて1981年より前でした。ほかにも、「昭和20~30年代に建築されたと思われます」「築年数は約60年」と説明に書かれた家があります。一般に、1981年6月1日より前に建築確認を受けた建物は、今の耐震基準より前の基準(旧耐震基準)で建てられています。

説明には、次のような物件がありました。

  • 南大隅町の古民家:囲炉裏のある4DKの平屋で、水道は山水を使っていると書かれていました。41日で成約しています。
  • 枕崎市の海の近くの平屋:数年前まで貸していた家で、修理は必要だが住居として使えると思うと書かれていました。54日で成約しています。
  • 鹿児島市の2階建ての家:1979年築の3DKで、家財道具は片付け済みとされ、67日で成約しています。

家付きの物件で確かめたいこと

鹿児島県の家付きの物件の説明には、次のような点が書かれていました。

  • トイレが汲み取り式:家付き11件のうち4件(喜界町・肝付町・枕崎市・垂水市)は、トイレが汲み取り式と書かれていました。水洗にしたい場合は、浄化槽の設置などの工事が必要になることがあります。水道も、肝付町の家は簡易水道、南大隅町の家は山水と書かれていました。水回りがどうなっているかは、物件ごとに確かめましょう。
  • 建物が登記されていない・名義が親のまま:喜界町と大崎町の家は、建物が未登記と書かれていました。鹿児島市の家は「名義は現在も父親のまま」、垂水市の家は相続で母の名義に登記する予定とされていました。譲り受ける前に、誰の名義で、名義を変えるまでの手続きや費用を誰が負担するのかを確かめましょう(枕崎市の平屋のように、名義の変更の費用を所有者が負担すると書かれた物件もありました)。
  • 傷みが大きい家:確認時点で募集中だった喜界町の古家は、「床や壁が朽ちて抜けているところがあり、雨風が室内に入る状態」と書かれ、使える状態ではないと思われるとされていました。敷地には高さ10m以上のガジュマルの木があり、伐採や草刈りなどの管理が必要とも書かれています。
  • 競売で取得したと書かれた物件:枕崎市で募集中の、倉庫と木造の家がつながった406㎡を超える物件は、「過去に競売にて取得した土地・建物です」と書かれていました。
  • 道路や現地の案内:肝付町の家は、前の道路から敷地までが隣の家との「共有スペース」と書かれていました。また、遠方に住んでいて現地の案内はできないとする物件もあります。自分で現地に行き、道路や建物の状態を確かめましょう。

土地は山林・原野が多い

家が付いていない土地の11件では、地目に山林・原野・保安林を含むものが7件、畑を含むものが2件ありました。

  • 土砂災害の区域:大崎町の土地は、土砂災害特別警戒区域にあたるため、建物の再建築やコンテナの設置ができないと書かれていました。霧島市の土地は土砂災害警戒区域のそばにあるとされ、成約までに733日かかっています。土地の区域は、市町の窓口やハザードマップで確かめましょう。
  • 境界がわからない:垂水市の約1,500坪の山林は、境界標がどこにあるのかわからず、所有者は「できれば、国庫帰属制度で国に返納したい土地です」と書いていました。境界が確定していないと書かれた土地もほかにありました。
  • 寄付を断られた土地:確認時点で募集中だった鹿屋市の山林・原野9筆は、所有者が市町村に寄付を打診して断られたと書かれていました。登記の費用(10万円前後)は取得する人の負担とされ、太陽光の事業者や建物を建てる予定の人には譲らないという条件も付いています。
  • 畑:出水市の畑は、固定資産税が年21,500円と書かれていました。日置市の土地8筆と建物は、畑を含むため農業委員会の許可が必要で、農業をする人を優先するとされていました。田や畑を取得するには、農地法の許可が必要になることがあります。

土地の固定資産税は、課税なしや0円と書かれたものが3件、1,189円から21,500円と書かれたものが5件でした。

空き家バンクで探す

0円物件サイトでは確認時点で募集中の物件が4件だったので、市町村の空き家バンクもあわせて確認しましょう。鹿児島県の「空き家住宅情報」のページでは、空き家バンクなどで空き家の情報を出している40市町村が、地域ごとにまとめられています。

アットホームが運営する「空き家バンク」のサイトでは、鹿児島県から31市町村が参加しています。2026年10月2日に売買物件を確認すると、351件が表示されました。多いのは大崎町(60件)、志布志市(51件)、南九州市(46件)、枕崎市(38件)、霧島市(37件)です。

  • 種類は、戸建てが281件、土地が65件、事業用の建物が5件でした。
  • 価格が100万円以下の物件は31件(戸建て24件・土地7件)で、価格が「相談」の物件も61件ありました。
  • 0円の物件は大崎町の戸建て1件だけでした。ただし、「改修して住めるような状況ではないため、解体する必要あり」「解体費用は入居者負担」と書かれていました。

なお、鹿屋市や垂水市などはアットホームのサイトに参加していても、表示される物件は0件でした。アットホームに物件が出ていなくても、市町村の空き家バンクに物件がないとは限りません。県のページから、各市町村の空き家バンクもあわせて確認しましょう。

枕崎市・垂水市・大崎町の取得の補助は「購入」が前提

鹿児島県の市町には、空き家の取得や改修への補助があります。当サイトで確認した枕崎市・垂水市・大崎町の取得の補助は、いずれも住宅の購入(新築を含む)が前提で、金額も購入額などをもとに決まるので、0円で譲り受けた場合は使えないと考えられます(確認日は2026年10月2日。ほかの市町村の制度は確認していません)。

市町取得の補助0円・贈与での取得の扱い
枕崎市(移住者住宅確保支援補助金)中古住宅を購入した場合50万円。転入した日に60歳未満で、転入から5年以内の人が対象購入金額(土地の購入費を除く)が200万円以上の住宅に限る
垂水市(住宅取得費助成金)住宅取得費の10分の1から5分の2(上限50万円から200万円)。子育て世帯や転入世帯が対象で、2026年度から500万円未満の物件も対象金額は住宅取得費の割合で決まり、申請には売買契約書などの写しが必要
大崎町(定住住宅取得補助金)住宅の取得経費の総額の5分の1(転入者は、取得経費が2,500万円以上の場合で最大500万円)。65歳未満が対象金額は取得経費の割合で決まる。「親族からの贈与による取得とみなされる場合は対象外」

改修(リフォーム)の補助は、市町によって対象が違います。

  • 枕崎市:同じ補助金で、市外から転入して5年以内の人(転入した日に60歳未満)が、自分の住宅を市内の業者でリフォームした場合に、工事費の2分の1(上限20万円)を補助します。要綱では、200万円以上で住宅を取得する人か「又はリフォームを行う者」を対象としていて、リフォームについて取得の方法の定めは見当たりませんでした。ただし、申請書の様式は新築や購入の区分を書く形になっているので、0円で譲り受けた家で使えるかは、工事の前に市に確かめましょう。
  • 垂水市:空き家バンクに登録された空き家のリフォームに、費用の3分の2(上限75万円)を補助します。対象は空き家の所有者や、売ったり貸したりする権利を持つ人で、補助を受けてから3年以内に空き家を取り壊したり、空き家バンクの登録をやめたりすると、返還を求められることがあります。受付は2026年12月28日まで(予算がなくなり次第終了)です。
  • 大崎町:空き家のリフォームに、費用の2分の1(上限200万円)を補助します。対象は、貸したり売ったりするために改修する所有者などと、借りて住むために改修する人です。リフォームが終わる前に住民票を移すと、対象外になります。自分で住むために譲り受けた所有者が対象になるかは、案内のページだけでははっきりしないので、町に確かめましょう。

垂水市と大崎町は、工事の前に申請が必要です。0円や低価格で譲り受ける場合は、取得の補助を当てにせず、改修の補助を使えるかを契約や工事の前に市町の窓口に確かめましょう。

また、東京23区に住んでいたか通勤していた人が移住する場合など、条件を満たせば国の移住支援金を使える市町村もあります。しくみは移住支援金とは?で解説しています。

民間サイトで探す

  • みんなの0円物件:鹿児島県のページで物件を確認できます。確認時点で募集中だったのは、喜界町の古家、肝付町の7Kの家と土地5筆、枕崎市の倉庫付きの物件、鹿屋市の山林・原野9筆の4件でした。2026年に入って掲載が増えているので、新着を定期的に確認しましょう。
  • ジモティー:鹿児島県の不動産で「譲り」と検索すると、156件と表示されました。1ページ目の掲載中の投稿には、事業者による0円の物件の投稿が16件あり、一覧で確認できた11件には「物件価格は0円ですが、成約時に別途マッチング手数料…が発生します」と書かれていました(ジモティー自体の手数料ではなく、投稿した事業者のものです。確認した投稿では165,000円で、金額は投稿によって違います)。また、家賃を払って5年または10年住めば1円で譲るという「譲渡型賃貸」の投稿も7件ありました。最初から所有権を譲り受ける物件か、手数料などほかにかかる費用はないかを、投稿の本文で確かめましょう。
  • アットホームの空き家バンク:大崎町や志布志市、南九州市などの物件が表示されます。

0円でもかかる費用

物件が0円や低価格でも、次の費用がかかります。

  • 登録免許税:無償で譲り受けた(贈与による)所有権の移転登記では、固定資産税評価額の2%です。買った場合の税率は、国税庁の税額表で確認してください。
  • 不動産取得税:有償か無償かに関わらず、取得した人にかかります。税率や、かからない場合(免税点)の条件は、県の税務担当の窓口で確認してください。
  • 贈与税:個人から無償で譲り受けた場合は贈与にあたり、その年にもらった財産の評価額の合計が110万円を超えると贈与税がかかります(110万円以下ならかからず、申告も不要です)。鹿児島県の掲載でも、固定資産税評価額が土地だけで約280万円と書かれた物件がありました(贈与税での土地の評価は、路線価か、固定資産税評価額に一定の倍率をかける方法で計算し、家屋は固定資産税評価額が基準です)。評価額が高い家や広い土地の場合は確かめておきましょう。
  • 司法書士への報酬:登記を依頼する場合にかかります。建物が未登記の物件や、名義が亡くなった人のままの物件の手続きも、専門家に相談すると安心です。
  • 仲介手数料:空き家バンクの物件を不動産事業者の仲介で買う場合などにかかることがあります。
  • 解体・改修の費用:古い家や傷みが大きい家では、住めるようにする改修や、解体の費用がかかることがあります。
  • 固定資産税:持っている間、毎年かかります。鹿児島県の掲載でも、家付きの物件で年6,000円や12,000円と書かれたものがありました。

みんなの0円物件の利用規約でも、登記費用や固定資産税の精算金などの実費は、物件を取得する人の負担となる場合があると定めています。税金の詳しいしくみは空き家を手放したい人へ|0円で譲る方法と手順の「譲るときの契約・登記・税金」の節で、譲る側・受け取る側の両方から解説しています。

掲示板やマッチングサイトの投稿には、所有者の連絡先など個人の情報が含まれることがあります。当サイトでは、こうした情報はそのまま紹介していません。0円物件のしくみや注意点は、空き家0円物件(差し上げます)とは?探し方と注意点もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q1. 鹿児島県で家付きの0円物件はありますか?

0円物件サイトでは、これまでに家付きの物件が11件掲載され、7件が成約しています。2026年10月2日の確認時点では、喜界町・肝付町・枕崎市の3件が募集中でした。ただし、トイレが汲み取り式の家や、傷みが大きい家もあるので、現地で状態を確かめましょう。市町村の空き家バンクもあわせて探すと、選べる物件が増えます。

Q2. 0円で譲り受けた家に、市町の補助は使えますか?

当サイトで確認した枕崎市・垂水市・大崎町の取得の補助は、購入が前提で、金額も購入額や取得経費をもとに決まるので、0円で譲り受けた場合は使えないと考えられます。改修の補助は市町によって対象が違い、枕崎市のように自分の家のリフォームを対象とする制度もあります。契約や工事の前に、市町の窓口に確かめましょう。

Q3. 鹿児島県の空き家を手放したい場合はどうすればいいですか?

市町村の空き家バンクに登録する、0円物件サイトに載せる、隣の土地の所有者に譲るなどの方法があります。鹿児島県の掲載にも、市町村に寄付を断られたあとに0円物件サイトで譲り先を探している土地がありました。手順や税金は空き家を手放したい人へ|0円で譲る方法と手順にまとめています。

まとめ

鹿児島県では、0円物件サイトにこれまで22件の掲載があり、半数の11件は家付きでした。掲載は県内の14市町に散らばり、2026年に入ってから増えています。ただし、家付きの物件は1981年より前に建てられた古い家が中心で、トイレが汲み取り式の家や、建物が未登記の家もありました。当サイトで確認した枕崎市・垂水市・大崎町の取得の補助は購入が前提なので、0円で譲り受ける場合は補助を当てにせず、改修の費用まで含めて見通しを立てておきましょう。

参考情報

目次