石川県の空き家0円物件(無料)の探し方と注意点

石川県の空き家0円物件(無料)の探し方と注意点

「石川県 空き家 無料」という検索は、キーワードツールで調べると月に480件ほどあります。石川県では、0円物件サイトにこれまで19件の掲載がありました。半数以上は輪島市や志賀町、穴水町など能登の市町の物件で、家付きの物件が10件あります。ただし、地震による損傷があると書かれた家や、抵当権が付いたまま譲るとされた家もありました。この記事では、0円物件サイトに石川県で掲載された19件を、1件ずつ詳細ページと説明文まで確認して集計しました。その結果をもとに、石川県で0円や低価格の空き家を探す方法と、譲り受ける前に確かめたい点をまとめます。

目次

石川県の0円物件の実例(19件)

0円の空き家・土地の掲載に特化した「みんなの0円物件」を2026年10月2日に確認したところ、石川県でこれまでの掲載は19件でした。状態の内訳は次のとおりです。

状態件数
成約済み16件
取引中止1件
受付停止1件
募集中1件

成約した16件の、掲載から成約までの日数の中央値は47.5日で、5件は30日以内に成約しています。一方で、2年以上かかった物件もありました。掲載は2023年と2024年に多く、2026年に入ってからの掲載はまだありません。

掲載のある市町は10で、多いのは加賀市(4件)、輪島市(3件)です。輪島市・珠洲市・穴水町・七尾市・志賀町・羽咋市の能登の市町をあわせると、19件のうち11件になります。

半数以上は家付き、能登の物件が多い

各物件の詳細ページと説明文で確かめると、19件のうち10件は家などの建物が付いた物件でした(マンションを除きます)。状態は成約済み9件、募集中1件です。成約した9件の、成約までの日数の中央値は50日で、輪島市の平屋の一軒家は掲載から2日で成約しています。

説明には、次のような物件がありました。

  • 輪島市の高台にある別荘の平屋:説明には「能登地震での損傷はありますが、修繕すれば使えるレベルです」と書かれていました。電気と公営水道は使える状態とされ、61日で成約しています。
  • 金沢市の2階建ての家:人が住まなくなってから約20年で、雨漏りがあり、駐車場はないと書かれていましたが、22日で成約しています。
  • 羽咋市の駅から車で5分の2階建ての家:上水道と電気は使用中で、下水は浄化槽と書かれていました。

築年がわかる8件のうち5件は、1981年より前に建てられています。一般に、1981年6月1日より前に建築確認を受けた建物は、今の耐震基準より前の基準(旧耐震基準)で建てられています。

能登の市町の11件のうち7件は、2024年1月の能登半島地震より前の2022〜2023年に掲載された物件です。地震のあとに掲載された物件でも、説明に地震のことが書かれていないものがあります。説明に書かれていなくても損傷がないとは限らないので、建物の状態を専門家に見てもらいましょう。

また、区分は「土地・建物」でも、説明に「住居は能登地震による公費解体で、更地になっております」と書かれ、土蔵だけが残る輪島市の物件もありました(この記事では土地に数えています)。一覧の区分だけで判断せず、詳細ページの説明文も確かめましょう。

家付きの物件で確かめたいこと

石川県の家付きの物件の説明には、次のような点が書かれていました。

  • 抵当権が残っている:確認時点で唯一募集中だった七尾市の家(1957年築の2階建て5LDKと山林)には、「土地建物には抵当権が設定されていますが、抹消できないため設定されたままのお渡しとなります」と書かれていました。一般に、抵当権が残った不動産は、その借入れが返されない場合に競売にかけられることがあります。誰のどんな借入れの抵当権かを登記事項証明書で確かめ、譲り受ける前に司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。
  • 土地と建物の持ち主が別:穴水町の古民家(1944年築)は、土地の持ち主と建物の持ち主が別で、建物の相続の登記も済んでいないと書かれていました。土地と建物の両方を、誰からどのように譲り受けるのかを確かめましょう。輪島市の別荘の平屋にも、建物が未登記という特記がありました。
  • 地目に墓地を含む:珠洲市の9DKの家は、敷地の地目に墓地が含まれていました。成約までには936日かかっています。
  • 解体が必要かもしれない家:加賀市の家は、見学した人から解体が必要な可能性があると言われ、以前の借り主の物も残っていると書かれていました。成約までには727日かかっています。
  • 道路や駐車場:前の道路は車1台がやっと通れる幅という家や、駐車場がない家がありました。

マンションは管理費と修繕積立金に注意

野々市市には、分譲マンションの一室が2件ありました。どちらも成約済みです。管理費は月7,000円、修繕積立金は月25,800円と27,000円と書かれていて、合わせると年に約39万〜41万円かかります。所有者は、管理費などの負担が大きいことを手放す理由に挙げていました。0円でも、毎月の費用を払い続けられるかを確かめましょう。

土地は別荘地や畑など

家が付いていない土地の7件では、地目に山林か原野を含むものが4件、田か畑を含むものが3件ありました(約1万坪の輪島市の土地は両方を含むので、重ねて数えています)。

  • 別荘地の管理費:穴水町のリゾート別荘地の土地は、名義を変えると管理費が年32,480円かかると書かれていました。志賀町の温泉付き別荘地の土地は、管理費や温泉の基本使用料などで年59,400円かかり、傾斜地のため家を建てるには造成の費用が別にかかるとされていました。
  • 畑:羽咋市の耕作されていない畑は、譲るときの手続きの費用を所有者が負担すると書かれ、11日で成約しています。田や畑を取得するには、農地法の許可が必要になることがあります。
  • 場所がはっきりしない土地:加賀市の山林では、所在がはっきり特定できないので、公図を参考に自分で確かめてほしいと書かれていました。

空き家バンクで探す

0円物件サイトでは確認時点で募集中の物件が1件だけだったので、市町の空き家バンクもあわせて確認しましょう。石川県の「いしかわ空き家情報ナビ」では、各市町から提供された空き家の情報を見られ、県内19市町の空き家バンクへのリンクもまとめられています。物件の斡旋や仲介は行っていないので、問い合わせは市町の窓口か不動産事業者に行います。

アットホームが運営する「空き家バンク」のサイトでは、石川県は小松市・珠洲市・加賀市・羽咋市・白山市・志賀町の6市町が載っています。2026年10月2日に売買物件を確認すると、表示は珠洲市の戸建9件だけで、ほかの5市町は0件でした。価格は6件が「相談」、残りは450万円から840万円で、0円の物件はありませんでした。アットホームに物件が出ていなくても、市町の空き家バンクに物件がないとは限りません。いしかわ空き家情報ナビから、各市町の空き家バンクのページもあわせて確認しましょう。

加賀市・志賀町・珠洲市の取得の補助は「購入」が前提

石川県の市町には、空き家の取得や改修への補助があります。当サイトで確認した加賀市・志賀町・珠洲市の取得の補助は、いずれも購入が前提で、0円で譲り受けた場合は使えないと考えられます(確認日は2026年10月2日。ほかの市町の制度は確認していません)。

市町補助の内容0円・贈与での取得の扱い
加賀市(住宅取得助成)住宅の取得費(土地の取得費などを除く)の50%以内・上限10万円に、空き家バンクの物件(築30年以上)を購入した場合の50万円などを加算。45歳未満が対象。中古住宅は空き家バンクの登録住宅で、売買契約の前に利用申込みが必要基本額と加算額の合計が「住宅の取得に要した費用」を超えるときは取得額が上限
志賀町(空家リフォーム再生等助成金)取得費(土地の取得費などを除く)の2分の1以内・上限50万円、町内の業者によるリフォーム費の2分の1以内・上限50万円(合計で上限100万円)。取得とリフォームの両方を行う転入者で、18歳以上55歳未満が対象要綱で「相続、贈与その他取得価格の伴わない事由により住宅を所有した場合を除く」
珠洲市(空き家購入費補助金)空き家バンクの物件の購入費の3分の1・上限100万円(子育て世帯は150万円)「契約書を交わさない売買、贈与または相続によるものを除く」

加賀市の制度は、中古住宅では空き家バンクの登録住宅を売買契約で購入することが条件で、助成の上限も取得にかかった費用までなので、0円で取得した場合は助成を受けられないと考えられます。志賀町と珠洲市は、贈与による取得を対象外と明記しています。なお、珠洲市の案内ページの更新日は2022年1月、志賀町の要綱は2023年の告示で、2024年1月の地震のあとに制度が変わっている可能性もあります。ほかの市町の制度を使いたい場合も含めて、契約の前に、無償や低価格での取得が対象になるかを市町の窓口に確かめましょう。

また、東京23区に住んでいたか通勤していた人が移住する場合など、条件を満たせば国の移住支援金を使える市町もあります(例:七尾市の移住支援金)。

民間サイトで探す

  • みんなの0円物件:石川県のページで物件を確認できます。確認時点で募集中だったのは、抵当権が残る七尾市の家1件でした。掲載から2日で成約した家もあるので、新着を定期的に確認しましょう。
  • ジモティー:石川県の不動産で「譲り」と検索すると、10件と表示されました(うち7件は受付終了)。掲載中は、価格欄が0円の土地と150万円の土地などでした。価格欄が0円でも、本文では無償とは限らない書き方の投稿もあります。所有権を譲り受けられる物件か、ほかにかかる費用はないかを、投稿の本文で確かめましょう。
  • アットホームの空き家バンク:石川県では珠洲市の物件が表示されます。

0円でもかかる費用

物件が0円や低価格でも、次の費用がかかります。

  • 登録免許税:無償で譲り受けた(贈与による)所有権の移転登記では、固定資産税評価額の2%です。買った場合の税率は、国税庁の税額表で確認してください。
  • 不動産取得税:有償か無償かに関わらず、取得した人にかかります。税率や、かからない場合(免税点)の条件は、県の税務担当の窓口で確認してください。
  • 贈与税:個人から無償で譲り受けた場合は贈与にあたり、その年にもらった財産の評価額の合計が110万円を超えると贈与税がかかります(110万円以下ならかからず、申告も不要です)。評価額が高い家や広い土地の場合は確かめておきましょう。
  • 司法書士への報酬:登記を依頼する場合にかかります。抵当権の確認や、土地と建物の持ち主が別の物件の手続きも、専門家に相談すると安心です。
  • 仲介手数料:空き家バンクの物件を不動産事業者の仲介で買う場合などにかかることがあります。
  • 固定資産税・管理費:持っている間、毎年かかります。石川県の掲載でも、家付きの物件で年23,300円や34,600円と書かれたものがありました。別荘地やマンションでは管理費などもかかります。

みんなの0円物件の利用規約でも、登記費用や固定資産税の精算金などの実費は、物件を取得する人の負担となる場合があると定めています。税金の詳しいしくみは空き家を手放したい人へ|0円で譲る方法と手順の「譲るときの契約・登記・税金」の節で、譲る側・受け取る側の両方から解説しています。

掲示板やマッチングサイトの投稿には、所有者の連絡先など個人の情報が含まれることがあります。当サイトでは、こうした情報はそのまま紹介していません。0円物件のしくみや注意点は、空き家0円物件(差し上げます)とは?探し方と注意点もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q1. 石川県で家付きの0円物件はありますか?

0円物件サイトでは、これまでに家付きの物件が10件掲載され、9件が成約しています。2026年10月2日の確認時点では、七尾市の1件が募集中でしたが、抵当権が付いたまま譲るとされていました。掲載の数は多くないので、新着を定期的に確認しつつ、市町の空き家バンクもあわせて探しましょう。

Q2. 0円で譲り受けた家に、市町の補助は使えますか?

当サイトで確認した加賀市・志賀町・珠洲市の取得の補助は、いずれも購入を前提としていて、志賀町と珠洲市は贈与による取得を対象外と明記しています。ほかの市町や改修の補助を使いたい場合は、無償での取得が対象になるかを、契約や工事の前に市町の窓口に確かめましょう。

Q3. 石川県の空き家を手放したい場合はどうすればいいですか?

市町の空き家バンクに登録する、0円物件サイトに載せる、隣の土地の所有者に譲るなどの方法があります。石川県には、県の宅地建物取引業協会による「石川空き家総合相談窓口」もあります。手順や税金は空き家を手放したい人へ|0円で譲る方法と手順にまとめています。

まとめ

石川県では、0円物件サイトにこれまで19件の掲載があり、半数以上が能登の市町の物件で、10件は家付きでした。ただし、地震による損傷があると書かれた家や、抵当権が残る家、土地と建物の持ち主が別の家もあり、譲り受ける前に登記や建物の状態を確かめる必要があります。当サイトで確認した加賀市・志賀町・珠洲市の取得の補助は購入が前提で、贈与による取得を対象外とする市町もあるので、0円で譲り受ける場合は補助を当てにせず、費用の見通しを立てておきましょう。

参考情報

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