移住支援金は自治体によって金額の基準こそ似ていても、実際にいくらもらえるか、加算の条件、そして移住後の暮らしやすさ(アクセス・医療・教育)は自治体ごとにまったく違います。この記事では、本サイトで一次情報を裏取り済みの自治体の中から、北海道標津町・北海道札幌市・宮崎県都城市・島根県飯南町・長野県飯山市の5自治体を選び、支援額とアクセス・医療・教育の観点で比較します。都市部(札幌市)と山間部・過疎地域(標津町・飯南町など)の両方を含めているので、移住先の候補を都市型にするか地方型にするかを考える材料にもなります。
支援額を比較
| 自治体 | 支援額の基準 | 備考 |
|---|---|---|
| 北海道標津町 | 単身60万円/世帯100万円+18歳未満1人最大100万円加算 | 標津町の詳細 |
| 北海道札幌市 | 単身30万円/世帯60万円+18歳未満1人10万円加算(令和8年度) | 政令指定都市のため基準額が他4自治体より低め。札幌市の詳細 |
| 宮崎県都城市 | 基礎給付単身60万円/世帯100万円+子1人100万円加算+中山間地域加算最大100万円=満額最大500万円 | 正式名称は「移住応援給付金」。5自治体中もっとも上限が高い。都城市の詳細 |
| 島根県飯南町 | 単身60万円/2人以上世帯100万円+18歳未満1人100万円加算 | 飯南町の詳細 |
| 長野県飯山市 | 単身60万円/世帯100万円+18歳未満1人100万円加算 | 飯山市の詳細 |
基礎額は「単身60万円・世帯100万円+子の加算」という国の標準額に沿う自治体が多い一方、札幌市のように政令指定都市は基準額そのものが低く設定されていたり、都城市のように中山間地域加算を組み合わせて最大500万円まで積み増せる自治体もあります。支援額は年度ごとに見直されるため、実際に検討する際は各自治体の詳細記事内のリンク先で最新の公式情報を必ず確認してください。
アクセス・医療・教育を比較
移住支援金の金額だけでなく、実際に住んでからの暮らしやすさも自治体ごとに差があります。今回の5自治体について、公式情報で確認できた範囲を表にまとめました。
| 自治体 | 都市部へのアクセス | 医療 | 教育 |
|---|---|---|---|
| 標津町 | 東京から中標津空港まで空路約100分、札幌から約40分(空港から町内は車で約25分)。鉄道は町内になし | 町立標津病院あり(診療科目・病床数の詳細は自治体公式サイトで要確認) | 小学校2・中学校2・高校1、こども園の無償化制度あり |
| 札幌市 | 政令指定都市。新千歳空港・JR札幌駅を擁し、道内外へのアクセス拠点 | 大学病院・総合病院を含む多数の医療機関が市内に立地(個別の記事化は対象外) | 大学・高校・小中学校とも多数(個別の記事化は対象外) |
| 都城市 | 宮崎市へ高速道路利用で約30分、鹿児島市へ約1時間15分。JR都城駅〜宮崎駅は特急で約59分 | 都城市北諸県郡医師会加盟の医療機関が複数あるが、具体的な施設数は自治体公式サイトで確認できず(未確認) | 市立小学校・中学校が複数あるが、具体的な校数は自治体公式サイトで確認できず(未確認) |
| 飯南町 | 赤名地区は国道54号・赤名トンネルで広島県三次市と接続。松江市・広島市までの所要時間は公式情報で確認できず(未確認) | 町立飯南病院(診療9科目・48床・救急指定)、町立来島診療所、歯科医院1院 | 小学校4・中学校2・保育所4、保育料は完全無償化 |
| 飯山市 | 北陸新幹線で東京から最速1時間38分、金沢から1時間15分、長野駅から1駅11分 | 総合病院(飯山赤十字病院)1、一般診療所11、歯科医6 | 市立保育園7・私立幼稚園1・市立小学校7・市立中学校2・県立高校1。第3子以降保育料無料、中学生以下医療費無料 |
標津町・飯南町のような小規模自治体でも医療機関・小中学校は最低限確保されている一方、都市間の移動時間や医療機関の具体的な数までは自治体公式サイトに明記がなく確認できない項目もありました(表中「未確認」)。正直に言うと、自治体公式サイトの情報公開レベルにはかなり差があり、都市部から離れるほど詳細な統計情報は探しにくくなります。気になる自治体があれば、上表の情報を出発点に、自治体の移住相談窓口へ直接問い合わせるのが確実です。
家賃相場について(参考情報)
生活コストの中でも家賃は移住先選びで重視されやすい項目ですが、今回調べた範囲では、5自治体とも家賃相場を自治体公式サイトが数値で明示しているケースはほとんどありませんでした。民間不動産ポータルサイトの集計値は存在するものの、同じ自治体でも情報源によって平均値が大きく食い違う例があり(例えば飯山市は情報源によって平均2.5万円台〜5万円台後半までばらつきがありました)、本記事では断定的な金額の掲載を避けています。家賃は物件の築年数・広さ・立地によって大きく変わるため、実際に検討する際は移住先候補地の不動産ポータルサイトや自治体の空き家バンク(空き家バンクとは?)で現在の掲載物件を直接確認することをおすすめします。
なお島根県飯南町のように、定住促進を目的とした自治体独自の賃貸住宅制度(一定期間の賃貸後に所有権が移転するタイプなど)を持つ自治体もあります。制度の有無や条件は自治体ごとに異なるため、気になる自治体の公式サイトで確認してください。
こんな人にはこの自治体が候補になる
- 支援額の上限をできるだけ高くしたい人:都城市(中山間地域加算を含めると最大500万円)や、子の加算がある標津町・飯南町・飯山市が候補になります。ただし満額を受け取るには世帯人数や中山間地域への居住等、条件を満たす必要がある点に注意してください。
- 都市機能へのアクセスを重視したい人:飯山市(新幹線で東京・金沢へ1時間台)や都城市(高速道路で宮崎・鹿児島へ1〜1.5時間圏内)が候補になります。
- 医療・教育の体制が具体的にわかる自治体を選びたい人:飯山市・飯南町は病院の診療科目数や学校数まで自治体公式サイトで確認できました。詳細を重視するなら、こうした情報公開が手厚い自治体から検討するのも一つの方法です。
- 都市部の利便性を保ちつつ支援制度も使いたい人:札幌市のような政令指定都市も対象になる場合があります(支援額は基準額が低めに設定されている点に注意)。
よくある質問
Q. 支援額が一番高い自治体を選べば一番お得ですか?A. 一概には言えません。都城市の最大500万円は中山間地域加算等の条件を満たした場合の上限額であり、誰でも満額を受け取れるわけではありません。また支援額だけでなく、アクセス・医療・教育など移住後の暮らしやすさも含めて検討することをおすすめします。
Q. 表に「未確認」とある項目は本当にデータが無いのですか?A. 自治体公式サイトで確認できなかったという意味で、実際には存在するが公式サイトに数値として明記されていない可能性があります。正確な情報が必要な場合は、各自治体の移住相談窓口へ直接問い合わせることをおすすめします。
Q. この5自治体以外にも移住支援金の対象自治体はありますか?A. あります。移住支援金は全国の多くの都道府県・市区町村が対象になっている制度です。制度の全体像は移住支援金とは?いくらもらえるか仕組みを解説で解説しています。
まとめ
移住支援金は基礎額こそ「単身60万円・世帯100万円+子の加算」という国の標準額に沿う自治体が多いものの、都城市のように独自の加算で最大500万円まで積み増せる自治体もあれば、札幌市のように政令指定都市ゆえ基準額が低めの自治体もあります。またアクセス・医療・教育の情報公開レベルは自治体によって差があり、今回調べた5自治体の中でも飯山市・飯南町のように具体的な数字まで確認できた自治体と、都城市のように公式サイトからは詳細が確認できなかった自治体がありました。支援額だけで決めず、暮らしやすさの情報も含めて自治体の公式サイト・相談窓口で確認することをおすすめします。制度全体の仕組みは移住支援金とは?いくらもらえるか仕組みを解説、空き家バンク・0円物件との比較は空き家バンク・0円物件・新築の違いを比較もあわせてご覧ください。
